『氷菓』13話について。

以下、メモ的に。

今回から新オープニング

  • 存在感のない幽霊のように学校の内外を彷徨うホータロー。終盤では千反田さんに引っ張られるかたちで現実の世界に戻ってくる。この2人が中心に描かれるのは前半OPと同じ趣向。
  • メインの4人に加えて、2年生の先輩たちもちらほら。このクドリャフカ編にも出てきます。
  • ここぞという場面で美しい水紋が出てくるのも前半と同じ。ラスト近くでは夢オチと判明、ホータローの頭や顔がみるみるカオスになっていくのだが、これは何を表しているんだろうか(お世辞にも美的とはいえないセンスの演出なのだが)。

里志と摩耶花

  • 前回に引き続き、2人の動向に明暗のコントラストがついている。

  • クイズ大会に参加した里志はここぞとばかりに文集「氷菓」のアピールに躍起。
  • このカットの直後、フィギュアスケーターの如くスピンを決める。
  • さて、次のお料理対決ではどんなパフォーマンスを用意しているのか楽しみ。

  • 一方、摩耶花(右端)の所属する漫研は「コスプレ派vs文集派」の対決といった構図。
  • 摩耶花も一応コスプレなんだけど、前話の陰口が示唆するようにコスプレ派には入れてもらえないポジション。
  • で、コスプレ派の頭目・河内先輩(左端)とはからずも口論に発展の図。

  • 河内先輩に目をつけられて反射的に目をそらしてしまうカット。悔しさをにじませた表情がいいですね。
  • 口論にまで発展した成り行き上、古典部の文集を漫研スペースに置かせてもらえなくなり、里志との明暗がはっきり分かれる。

その他のキャラクター

  • 3話に登場した壁新聞部の部長・遠垣内さん。古典部のことを壁新聞に取り上げてもらうよう依頼に来た千反田さんを「玄関先」であしらうの図。やっぱり部外者には気易く中に入ってほしくないんだな。

  • 里志の向かって左は、同じくクイズ大会に参加した囲碁部の谷くん。続くお料理大会で二度目の対決を宣言。

  • 壁新聞部から戻ろうとした千反田さんを呼び止めたのは、占い研究会の十文字さん。
  • 黒いフードつきマントの下は、律儀にセーラー服である(そういえば、クイズ大会の司会者たちも黄色いブレザーの下は制服だった。神高生たちのやや垢抜けないイメージを出そうとした趣向なのかどうか)*1

ホータローと千反田さん

  • 13話でのコスプレ写真の後日談。こっそり見てしまった後ろめたさを隠せないホータローと、バツの悪そうな千反田さん。
  • 他作品の女子なら、ここで怒り狂って男子の胸ぐらをつかみにかかるところだろうけど・・・決してそうならないのが千反田さんが千反田さんたるゆえん。
  • 写真のエピソードはアニメ版のオリジナル。Ustream放映の11.5話(水着回)と同じく「近くにいる女子の意外な一面を知ってしまった」部分を端的に表す演出(原作では4冊目の最終エピソードがそういう位置づけですが)。

ミステリー要素はこれから

  • シリーズ前半のエピソード群と違うのは、ミステリーや謎解きの要素がほとんど見えないところ。
  • また、古典部4人の行動がバラバラなので、ややもすれば散漫な描写に見えてしまうかも。
  • とはいえ12〜13話には、今後の伏線となる要素もちらほら提示されている。
    • アカペラ部のクーラーボックスから飲み物(アップルジュース)がなくなった(ホータローが見ていた)
    • 囲碁部から碁石がいくつか盗まれた(谷くんの証言)
    • 十文字さんのもとに「占い研究会から運命の輪は既に失われた 十文字」のメッセージが残された
    • 園芸部員が(安全ピンと引き換えに)拳銃タイプの水鉄砲をホータローに渡した
  • ややネタバレになるけど、このあたりが14話以降にも取りざたされるはずなので、各自復習しておくように(誰なんだよ)。

*1:そういえば、けいおんシリーズの「オカルト研」の2人はどうだったのか気になって、先日入手した映画版BDを確かめたのですが、彼女たちも黒マントの下には制服の袖が覗いていました。