東京方面の散策(2013年9月・新宿御苑)

前回の続き。東京の旧前田侯爵邸を訪れたあと新宿に向かいました。
映画『言の葉の庭』の聖地巡礼的な散策目的です。

大雨

新宿御苑を見て回ったのは関東地方滞在の最終日。その日は朝から大雨でした。というのは、折しも台風18号マンニィが接近していたためで、宿泊ホテルの窓から外を眺めつつ「こりゃあまずいな」。新幹線が新横浜〜小田原間で運転中止とのニュースも入ってきて、もしかしたら京都には今日中に帰れないかもとの不安もよぎりました*1

開園前の新宿御苑・新宿門前。叩きつけるような雨だったのが分かるでしょうか。

四阿(あずまや)


言の葉の庭』ではメインの2人が語らうこの四阿が最重要スポットなのですが、もともと方向音痴なので別の四阿と勘違いして30分ほどウロウロしたあげく、やっとたどり着きました。
四阿の中央には、作品に出てこない灰皿が設置されていました。劇中のユキノ先生は飲酒癖を持っているものの喫煙者ではないので(たぶん)背景描写の上で単に目障りだから省いたのでしょうか。あるいは、喫煙よりも飲酒のほうが(新宿御苑的には)アウトな行為であり、とある理由で仕事を休み続けているヒロインの人物造形上しっくりくるという観点から、あえて飲酒の描写が盛り込まれ、その過程で実際の灰皿は不要なアイテムとして省略された。そのようにも考えられます。
まあ、ここで俄の考察をしても詮無いのでこの辺で止めておきますが。

四阿の中からの眺め。

四阿の近くにある小さな橋。劇中のカットはこんな感じだったでしょうか。
前述のとおり、9月に訪れた際は予想外の大雨に見舞われ、足元の悪い中で傘を差しながらの撮影というバッドコンディションではありましたが、くだんの映画においても終盤、9月のシークエンスでは突然の強い通り雨に遭った2人が四阿に駆け込む様子が描かれていましたので、こういう悪条件での御苑訪問だったのも意外とラッキーな追体験(?)だったのではないかな、これがカンカン照りの天候だったらもっとつまらないものになっていたかも知れないなと、今になって思い直したりしています。

その他


劇中に少し出てきた旧御涼亭。

千駄ヶ谷門に向かう道すがら。劇中で見た池にかかる橋はこの辺りだったでしょうか(当てずっぽうで撮影していました)。後ろに見えるのはNTTドコモ代々木ビルです。とにかくこのビルはデカイ。デカ過ぎて御苑敷地内では何処からでも目立つ存在であり、場所によっては威圧感すら覚えるほどでしたが、映画の中でも印象的な建物として登場していました。

カエデの背景に隠れてもらいましたの図(笑)。

劇中カットを参考に


雨天の甲州街道

JR中央線・千葉行き車両からの撮影。ほんの一瞬でしたが劇中ではとても印象的な箇所でした。

千駄ヶ谷駅から新宿御苑を向かう道すがら、中央本線の高架を振り返るの図。劇中カットでは、車両が手前の消火栓看板(赤くて丸いやつ)にちょうど重なるようになっており、そのアングルを再現するためにはずっとずっと後ろに下がって、かなりの望遠レンズで撮らなければならないようです(ということを、ずいぶん後になってから気付きました)。

御礼

新宿御苑訪問および周辺地区散策にあたっては、以下のサイトを参考にさせていただきました。

どうもありがとうございました。

*1:結果的に雨は小振りになって新幹線も運行再開したので無事京都に戻ることはできました。ただ、帰宅翌日未明から朝にかけての台風による雨で京都各地が被害に見舞われましたが、それはまた別の話。