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『氷菓』15話について。

以下、メモ的に。

  • 原作3冊目『クドリャフカの順番』編の4話目。文化祭2日目の後半。
  • 昼間の「ワイルドファイア」で見つかった謎の犯行声明文、文化祭中に校内で散発する盗難事件、そのつながりが見えてきたところでクドリャフカ編もいよいよ推理モードに突入。

久々の推察カット

  • クドリャフカ編の前半は、人物の行動をリアルに追う展開ばかりだったので、過去の事象を推察してみる趣向は3話ぶりくらいか。
  • 盗難のターゲットになった部活の名前、そして盗られた代物も五十音順、これはアガサ・クリスティ『ABC殺人事件』を模した犯行ではないかとの見方が浮上。

狼狽するホータロー

  • 姉に作ってもらった弁当を口に運ぼうとした矢先、千反田さんに呼び止められてうろたえる図。
  • これを契機に、ホータローには「犯人探し」のタスクが新たに課せられることになる。

また千反田さんの天然ぶりが・・・

  • 再び壁新聞部の遠垣内さんのもとを訪れた千反田さん。

千反田「このことは壁新聞部にしかご相談できないことなんです」
千反田「つまり、その・・・私、期待してます!」
遠垣内「そ、そう・・・ありがとう」
千反田「でも、古典部の利益は小さいのです」
遠垣内「はあ」
千反田「どうですか、何か『頑張ろう!』という気になりませんか?」
遠垣内「い、いや・・・意味わかんないんだけど」
千反田「ですよね」
遠垣内「言っただろう、立て込んでるって、ネタがないんならあと、あと!」
千反田「そう、ネタです。文化祭でいろんなクラブからものを盗んでいる人がいるんです、その犯人が!」
遠垣内「十文字!十文字のことだろ!何か知ってるのか!」

  • この会話はアニメ版でのアレンジ。
  • 千反田さんは先に入須先輩から聞いた「頼みごとの秘訣」をそのまま口に出して喋っている様子。
  • コミカルなやりとりとも思えるけど、千反田さんが天然というかいささか頭の鈍いキャラになっている印象もある(このままでは平沢唯になってしまうんじゃないか・・・これは杞憂であってほしいけど)。

摩耶花の居場所は・・・

  • 再び漫研の部室に戻ったものの、摩耶花にとっては居心地が良くない。
  • というわけで渡り廊下へ。ここから里志の姿を見かけて思わず涙ぐむカットも良かった。
  • 2つの校舎を結ぶ3階の渡り廊下が、屋上的な息抜きの場となっている描写。
  • ここで摩耶花は、湯浅部長から意外な事実を聞かされる。

苦戦する里志

  • 連続盗難事件の犯行現場を押さえるべく奇術部に向かったものの、すでに犯行は終わっていたことを知ってうなだれるカット。
  • 愚者のエンドロール編の喫茶店と同じく、明暗を分けた色使いが上手い。里志の落胆している理由が誰にもわからないことを示している。

  • しかし里志はめげない。再び「現行犯逮捕」に挑まんとする、今までにない本気モードの表情。
  • 上記の終盤カットではホータローへのライバル意識も垣間見える。
  • 文化祭の間ずっと部室を動かないホータローと、校内を駆けずり回る里志、静と動の対比も感じられる。

ここまでのまとめ

  • 12〜14話に見られたひとつひとつの出来事がつながりを持ち始めたのが今回の15話。
    • ホータローの持ち物が当初の万年筆から物々交換を重ねて摩耶花の手鏡に(このプロセス「わらしべプロトコル」が摩耶花の知る所となった)。
    • 散発する盗難事件に法則性(ターゲットは五十音順)が見えてきた。
    • 摩耶花だけの関心対象に見えていた漫画「夕べには骸に」のことを、河内先輩や湯浅部長も知っていた(作者と友達)。
  • 相変わらず古典部4人の行動はバラバラだけど、それぞれの色濃く描かれているのがクドリャフカ編の特色か。終盤戦も楽しみです。

クドリャフカの順番 (角川文庫)

クドリャフカの順番 (角川文庫)