『けいおん!』高校編10(きららキャラット)
きららキャラット4月号の購入から1週間くらい過ぎてしまいましたが、遅ればせながら感想を書いておきます。
今回は久しぶりに純ちゃんがフィーチャーされていますね。自分で怪談話を振っておきながら
「ギャーッ!!こわーいっ!!」
とリアクションを入れる、無理矢理なノリ突っ込み・・・ぼくは結構好きですね。
まあ、唯たちがいた頃なら間違いなく澪が真剣に怖がるとか、律の頭をはたくとかのリアクションが出てくるのですが、そうしたキャラクターのいない分、差を付けるべく工夫しているのが伺えます。
怪談話といえば、アニメの2期6話、部室に干してあった唯の制服を何かの「呪い」だと想像するくだりがありましたね。そうした脚本の設定も含めて、無駄に(?)想像力の豊かな純のキャラクター設定は、アニメ版*1から引用しているように思えます。まあ、既刊の単行本では純ちゃんの出番が少なかったわけで、彼女をこの高校編で違和感なく動かすとためには無理からぬ選択・・・といったところでしょうか。
話は逸れますが、映画版での卓球のくだりにおける
「宇宙と交信してんじゃないの?」
「あるいは・・・梓に隠れてものすごいお菓子食べてるとかね?」
などの発言は、ちゃんと先輩たちの行動を捉えています*2。まあ「宇宙と交信」は、直接的にはオカルト研ですが、彼女たちの活動場所だった屋上が、物語の終盤で唯がインスピレーションを受ける場所としてしっかり機能していましたし、思いつきで言ったにせよ、純の発言は外れていないんですよね。そのあたりが、先だってスミーレの「給仕役」を言い当てたくだりと微妙にリンクするわけですが。
映画版とのつながりで言えば、2コマだけの登場ながら堀込先生の登場は嬉しかったです。軽音部員と山中先生の会話をしっかり聞いているところや、かつて問題児だった頃の山中先生を想起させるところなど、ニンマリしてしまいます。
あと、山中先生のすっぴんが怖いというオチは、かつての修学旅行エピソードにもありました。
律「す・・・すっぴんのさわちゃんは怖さ10倍増しだな」
(単行本3巻60ページより引用。アニメ版にも同様の言い回しが出てきます)
怖い、といっても決して「不美人」という訳じゃないですよね・・・表情に凄みが出るとかのニュアンス?
さて、今回は3年生の進路が話題になっていましたが、もうそんな時期なんですね。少なくとも、憂と梓が唯たちの大学に進むのは間違いないのでしょう。純はもしかすると別の大学に行って(和のように)消えてしまうのか、いささか心配なところもありますが。
ただ、梓がこのまますんなりと「放課後ティータイム」に復帰するとすれば、ファンとしては嬉しいような、また高校時代の反復にしかならないのではといった不安もあり、複雑なところです(別作品ですが『ハレルヤオーバードライブ!』のように同じ部活で先輩バンドと後輩バンドを並立して描くのもアリかな)。
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