読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

映画『けいおん!』(ネタバレあり)

公開初日に見てきました。
以下、メモ的な感想を(ネタバレ要素がありますんで読みたくない人は回れ右でお願いします)。

印象として

  • 4時間くらい見ていたんじゃないかと思えるくらい密度の濃い作品だった。もっとゆるいボケとツッコミだけの話かと思っていたけど。その上で個人的予測では「HTT5人の結束の再確認」が結論に置かれるはずだったが、卒業生と梓、とりわけ唯と梓の関係にスポットが当たっていた。

バンド演奏

  • 思った以上に演奏シーンが多かった。まあ、予告編で旅先で楽器ケースを背負っているカットが見られたので、まあ何かしらの演奏シーンは盛り込まれるだろうと予想していたが、その演奏に至るまでの経緯が予想外で面白かった。
  • まあ、何のコネクションもない旅先で彼女たちに演奏させるのは不自然なわけで、誰かしらHTTやデスデビルの関係者を仲介させるのだろうという予想はしていた。

  • 教室でのライブ描写もある。できればTV版オープニング(2期後半)の演出を活かしてもらいたかった。
  • 旅先での「不特定のマスを相手にした演奏」と、学校での「クラスメイトと楽しさを分かち合う演奏」そして「梓個人に向けたメッセージとしての演奏」、これらの使い分け、そして演奏に向かう各キャラクターの心理描写は上手かったと思う。

キャラクターの関係性など

  • 高校に残る梓へのプレゼントとなる「天使にふれたよ!」が完成する経緯についても丁寧に作り込まれていた。放映分を見ている身としては、ややくどく感じる部分もあったが、放映バージョンとは異なるカットを盛り込むなどの意欲は見られた。
  • ラスト近くでは学校を後にした4人を原作描写に沿う形で描いていたのが好印象。原作との関連では、憂と純が軽音部加入を表明するくだりも盛り込んでほしかったけれど。
  • ストーリーとしては、ロンドンへの卒業旅行をメインとしつつ、アニメ2期22〜24話辺りを補強する形になっている。おそらく京アニ、こと山田尚子監督は放映版で描ききれなかったことをここで詰め込みたかったのだろう。
  • たぶん山田さんは「やれることは全部やった、出せるものは出し切った」という感慨を抱いているはず。アニメ3期の実現はこれで消えたか。仮に実現するとすればずっと先のことだろう。原作コミックがこの先2年くらい順調に続いた上で京アニの意欲次第・・・というところか。

作品中の洋楽ネタ

  • 劇中BGMとして、U2"Where The Streets Have No Name"でのディレイをつかったギターリフ、The Beatles"Strawberry Fields Forever"でのメロトロンフレーズなど、舞台がイギリスということでブリティッシュ・ロックへのオマージュかと思われる曲が聞ける。U2の出自はブリティッシュじゃなくてアイリッシュなんだけど。その他にも洋楽ロックを意識したと思われる曲が流れていたけど特定できず。
  • オマージュといえば、エンドロールでの白く切り立った海辺の崖付近を5人が駆けるカット。おそらく映画『さらば青春の光』の終盤シーンがネタ元だろう。奇しくも先月レンタルで見たばかりだったのでこのビンゴっぷりには驚いた。なお、この映画は(りっちゃんお気に入りの)The Whoのアルバム"Quadrophenia"(四重人格)を元に作られている。
  • また、彼女たちが大きなユニオンジャックにくるまっているカットもこれまたThe Whoがネタ元。彼らのドキュメント映像"Kids are Alright"のジャケットをモチーフにしている。