『けいおん!』大学編4(きらら)

昨日「まんがタイムきらら」8月号を入手しました。前回までは入学直後のような設定が続いていましたが、今回からキャラクターの装いが一気に夏を感じさせるものへ変わっています。
そして、ここにきてやっとムギちゃんがメインの扱い!大学編が始まってからずっと存在感が薄かったし、新キャラとのカップリング(?)では1人だけハブられていたし、そのうち消されるんじゃないかと心配だったのですが・・・高校時代のエピソードを重ねる形で上手い具合にムギちゃんフィーチャーの回になっていたと思います。
原作コミックでは第3巻に描かれていた駄菓子、ボケとツッコミ・・・と、思い出せば懐かしいエピソードですが、ムギちゃんを自分たちのフィールドに引き寄せようと一番力を注いでいたのはりっちゃんかも知れないですね。今回は澪が「庶民」というワードを出していますが、3巻では

紬「りっちゃんってお金使わず遊ぶ達人ねー」
律「一般庶民には今日の出費でも結構痛いんですわよ・・・」
*原作3巻82ページより引用

なんてな展開がありますし、HTTの中で「庶民」という言葉が一番合うのはりっちゃんな気がします。そして庶民のりっちゃんは自分用のテレビを持っていない・・・と。
ここでアニメ版を振り返ってみると、田井中家にはリビングに掘りごたつがあるし、平沢家は3階建てだし、中野家は子供部屋が立派なオーディオルームだし、秋山家はよく分からんけど普通の一軒家っぽいし*1、HTTの子たちは「庶民」とはいうもののそこそこ裕福な家庭環境に育っているという設定になっています。このあたりは京アニが背景描写に力を入れすぎたせいかもしれませんが、こと2期以降は、ムギちゃんのお金持ち属性が作品の中で目立つことによって、キャラクターが浮かないようにする制作上の意図があったようにも思います(たしか修学旅行の回でも、唯がギターの値段をまけてくれたことを感謝するくだりがカットされていましたし)。
一方、原作では家庭内のディテールに言及されていないこともあり、ムギちゃんと他メンバーの経済格差を見せることにまだ説得力が残っているのかも知れませんね。
ともあれ、前回の「金欠」を示唆するカットから続く形で4人が全員でバイトに精を出すと思いきや、今まで影の薄かったムギちゃんにスポットを当て、まさかの怪力披露もあり、なかなかサプライズ要素に満ちた話になっていました。さて、高校編への乱入はいつだろう。

けいおん! (3) (まんがタイムKRコミックス)

けいおん! (3) (まんがタイムKRコミックス)

*1:まあ、澪の所持品(ヘッドフォン、ノートPCなど)をみれば裕福なことは分かる。