山科の寺院(1)本圀寺

土曜日は天気が良かったので朝から自転車に乗ってお出かけ。自宅のある中京区から三条通経由で山科に向かったのですが、蹴上からの上り坂で早くもバテ気味。九条山からは軽快な下りなんだけど、帰りのことを考えると気が滅入ってしまうのであり、なんとも体力のなさを実感させられました。
まずは本圀寺から。
京都市営地下鉄御陵駅の北、徒歩15分のところにある日蓮宗寺院。もともと烏丸六条付近、現在の東本願寺の北にあったのが、天文法華の乱で焼かれ、その後再建、江戸時代には天命の大火でまたも焼失、現在の地に移ったのは1971年のことだから、建築物としては比較的新しい寺院のようです。

鮮やかな赤に彩られた山門は「開運門」と言うらしい。やや中華風かな。

中門。門の左右には黄金の仁王像。眩しすぎる。

日蓮さんの手前に建てられた灯籠も黄金。さらには・・・

鳥居まで黄金だったとは!

鳥居の奥、これまた黄金の龍は九頭龍銭洗弁財天(くずりゅうぜにあらいべんざいてん)。八大龍王のひとつ。八大龍王は法華経に登場する神様。口からホースが出ているのはご愛敬ですが、境内の解説文によれば平成7年10月4日から5日にかけて「不思議な神力」を発揮したそうで、何やらありがたい龍らしい。

そして梵鐘も黄金。解説によれば、豊臣秀次の母・村雲瑞雲院の寄進によるもの。また、梵鐘には「大光山本圀寺」と銘があり、徳川光圀はここから名前をとったのだそうな。しかし、ウィキペディアには「徳川光圀から國の一字を下され」とあるが、どちらが正しいのかな。

梵鐘の下には、鬼子母神十羅刹女と九名皐諦女が祀られています。九名皐諦女像は、たしか昨年に京都国立博物館日蓮関係の展示をやっていたときに見た記憶があります。天文法難の際には大火の中に出現して(民衆の?)危機を救ったとか。
ともあれ、仁王像、灯籠、龍、鳥居、梵鐘と黄金づくしのオブジェに驚かされた本圀寺拝観でしたが、この掲示はいったい・・・

あまりに素朴な一筆にまたもやビックリ。赤はパワー、金は金を呼ぶって・・・なんとも現世利益バリバリな。それをこともなげに言ってのけるところがスゴイと言えばスゴイですな。