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フランス語の"r"について

フランス語の"r"の発音が日本人にとって難しいというのは、たぶん「ラリルレロ」の音とひどくかけ離れているせいだろうな。

有声口蓋垂摩擦音(ゆうせい・こうがいすい・まさつおん)は、軟口蓋の端あるいは口蓋垂と後舌を密着または接近させて気流を妨げながら喉を摩擦させることによって作られる子音。現代の言語ではフランス語に特有であり、日本人がうまく発音するのは難しいとされる。IPAでは[ʁ]。またこの音は『パリのR音』とよばれ、フランスの周辺言語の方言でフランスに近い地域のものにも見られる(ドイツのバイエルン州など)。
有声口蓋垂摩擦音 - Wikipedia

でも、ウィキペディアの説明をもとに発音するのはもっと難しそう。だいたい、口蓋垂とか後舌とか言われても目で確認することはおろか、感覚的にも把握しづらいものがありませんかね。どちらかといえば、ぼくが持っている辞書の解説のほうが分かりやすい。

[r] - 舌先は、下の前歯の裏に付ける。舌の位置、形は、[gu]または[go]と発音するときと同様であるが、ただ、後舌を上顎の奥に付けずに狭い通路を作る。この通路に行きを通し、摩擦音を出す。これが、[r]である。また、息を強く通し、口蓋垂(のどびこ)を振動させて発音することもある。
Le Dico 現代フランス語辞典より

まずは「舌先は、下の前歯の裏に付ける」というのが第一のポイントですね。とはいえその後の「後舌を上顎の奥に付けずに狭い通路を作る。この通路に行きを通し、摩擦音を出す」というのは分かったような分からないような・・・。たしか10年近く前に買ったNHKラジオ「フランス語会話」のテキストには

フランス語の"r"は、うがいをするときのような音です。

と書かれていた記憶がある。当時は「何じゃそりゃ?」と思ったのだが、今にして思えばシンプルかつ的を射た表現のような気もする。舌を下前歯の裏に付けた状態で「ガラガラ、ゴロゴロ」と喉を鳴らすつもりで息を吐けばわりとそれっぽい音になりそうだな。
ところでこんなエントリーも見つけた。

フランス語の場合、大人になってから学び始めた人でもRとLを混同しないようにするための方法があると私は思います。
その方法とは、
基礎段階でRをハ行として覚えさせること。
Rを見た瞬間に脳内でラ行に自動変換するのを阻止するんです。成人学習者には効くんじゃないでしょうか。
基礎学習書や旅行会話帳で、なぜRにラ行の読み仮名をふるのか不思議でなりません。
「Rがラ行じゃないと実感しただけでもこの本を買った甲斐があった」と思う人も、もしかしたらいるかもしれませんし...。
ルビは案外潜在意識に入るものです。本当は読み仮名がついていない方がいいんですが、必要な人もいるでしょう。どうせなら、RをLの分離に役立つ読み仮名をつければいいのに、と思うんです。

上に書いたように、Rはハ行に近い音。
しかも都合のいいことに、フランス語ではHが発音されないので、ハ行は完全なフリースペースなんです。
そこにRを割り振らない手はありません。ノーマークのハヒフヘホを放っておくなんて、もったいないと思いませんか?ラ行はLに譲ってやればいいじゃないですか。
http://lecume.blog120.fc2.com/blog-entry-38.html

まあ、たしかに「ラリルレロ」よりは「ハヒフヘホ」のほうが近い気はする。ただ、近いとはいえ所詮は「近似値」にすぎないわけで、フランス語に限らず外国語の発音を知れば知るほど、その音を日本語のカナに当てはめることの窮屈さ・不自然さを痛感してしまうのも事実ではないだろうか。話はそれるけど、中国語の「チ」なんて4種類もあるんだよ*1。それをカナ表記すること自体が到底無理なわけで、ピンイン表記の発音規則をマスターした方が手っ取り早い!という話なのではありますよ。

*1:ピンインで、ji, qi, zhi, chi。